小児矯正
お子様の歯並びが気になっていませんか?
矯正治療の「開始時期」「治療の方法」「必要性の有無」は、様々な要因を調査して総合的に判断するため、適した治療はそれぞれの患者様によって異なります。小児矯正は、お子様の成長に合わせて長期的にお口の中を管理していき、永久歯を正しい位置へと誘導したり、顎骨の成長のコントロールを行います。これによって、虫歯の予防や将来的な歯並びの乱れを予防することが出来ます。
小児矯正のポイント
- 歯みがきの基本を身につけて悪習慣の改善
- 乳歯の虫歯は、歯が正しく生え変わることへの妨げとなります。また、悪習慣(爪噛みや指しゃぶりなど)は、お子様の将来の歯並びに影響を与えます。 正しい歯みがき方法を身につけることは、虫歯を予防するだけでなく、将来の歯並びにとっても非常に大切なことです。
- アゴの骨の成長をコントロール
- 上下の歯が反対に噛み合っている場合、アゴの骨の成長に悪影響を与える場合があります。そのため、早めに噛み合わせを改善し、正しい骨格形成を促す必要があります。 アゴの骨の成長をコントロールするための装置は、固定式のものから取り外しが可能なものまで、様々なタイプがあります。
- 永久歯が生えるスペースを確保
- 虫歯によって予定よりも早く乳歯が抜けてしまったり、第一大臼歯(6歳臼歯)が通常よりも前方の位置に生えてしまった場合、将来の永久歯が生えてくるためのスペースが足りない場合があります。 乳歯の脱落によるスペースの確保、第一大臼歯(6歳臼歯)を正しい位置に移動させる、アゴの骨や歯列を広げるなどの処置で、永久歯が生えるためのスペースを確保します。
- お子様に負担の少ない装置の使用
- 小さなお子様でも、歯についた矯正装置は気になるものです。お子様がコンプレックスに感じないようにするためにも、できるだけ精神的な負担の少ない装置を作製していきます。
- 治療期間の目安
- 小児矯正では、歯並び・噛み合わせなど、それぞれのお子様の状況に合わせた治療計画を立て、治療を進めていきます。
子どもの矯正治療の目安
- 上の前歯に隙間が空いているケース 8歳頃~
- 上の前歯に隙間(1~3mm)が空いている場合、大抵は隣の永久歯や糸切り歯が生えることで自然に閉じてきます。そのため、まずは永久歯がある程度生えるまで様子を見ながら経過観察を行います。それ以上の隙間が空いている場合は、周囲の歯茎の状態をチェックしたり、レントゲンの撮影によって骨内に異常がないかを確認し、場合によっては歯を移動する必要があります。
- 下の前歯がガタガタになっているケース 8歳頃~
- アゴがまだ成長過程であるこの時期は、アゴが小さいため下の前歯の永久歯が多少ガタガタに生えてきてしまうのは自然なことです。アゴが成長すると共に自然とガタガタも良くなってきます。しかし、ガタガタの度合いが著しい場合はスペースの確保や、計画的に乳歯や永久歯の抜歯が必要になるケースもあります。
- 上の前歯がガタガタになっているケース 8歳頃~
- 前後の歯が逆に噛み合っている歯が存在すると、正しいアゴの成長が阻害される場合があります。こういった場合、早期にワイヤーや舌側弧線装置を用いて歯を正しい位置へと誘導します。八重歯は小児矯正期間であれば保隙(ほげき)装置を用いて自然と正しい位置に誘導することが可能なケースがあります。最終段階で正しい位置へと永久歯の誘導が行えれば、成人矯正が不要になることもあります。しかし、歯とアゴの大きさのバランスが大きくズレていて、重度のガタガタが予想される場合、乳歯および永久歯を計画的に抜歯し、成人矯正を前提とした長期プランを立ててから治療を開始します。
- 上下のアゴの大きさにズレが生じているケース 6歳頃~
- 出っ歯や受け口など、明らかに骨格的なズレが生じている場合、骨の成長を促す取り外しが可能な装置を用いて治療を開始します。自宅に居る時のみ使用するタイプや、就寝中のみに使用するタイプのものなど、様々なタイプの装置があります。骨格的なズレを早期に改善することで、正しい噛み合わせの土台を整えることが可能です。
- 将来的な矯正について
- 乳歯もほぼ抜けると大人になってからの歯並びの状態を予想しやすく、矯正治療を続行する必要性の有無を検討しやすい段階となります。歯列もほぼ整い、将来的に歯並びに問題がないと予想される場合は、この段階で治療終了となります。矯正治療を引き続き行う場合は、再度検査・診断を行い、抜歯の必要性の検討や矯正装置の選択を行います。 小児矯正期間は、開始の時期により長期的な治療になる場合がありますが、アゴの成長や永久歯の萌出を確認しながらの治療となるため、通院は3~6ヶ月ごとに1回となります。お子様の状況に合わせてアゴの成長を装置で誘導したり、歯を動かしたり、永久歯の萌出の経過観察やブラッシング練習、お口まわりの筋肉トレーニングなど、計画的に治療を進めてまいります。